働くのはお金のため?元コンサルタントが整理する働く理由4選

働く理由って何だろう?働くのは結局お金のため?働く理由について改めてちゃんと考えてみたい。そのようにお考えの方へ。

この記事では、働く意義や目的について長い間考えてきた私が、働く理由を4つ厳選して解説します。

働くとはどういうことなのか

この記事では働く理由について解説していきますが、その前に働くとはどういうことなのかを確認しておきます。

働くことは、語源的には強制された農耕作業を指すもので、現代では基本的には人が動くことで誰かの困り事を解決に役立ったり人を喜ばせたりすることを意味します。

働くとはなにかについては以下の記事にまとめましたので、そちらも参考にしてみてください。

働く理由1:お金を稼ぐため

働く理由はなにかを考えたときに、一番良く出てきそうなのが、「働くのはお金のため」という答えです。

現代社会では、必要なものを手に入れるための交換券としてお金を使っています。日々生活をしていくためにお金が必要です。そしてお金を得る手段として、働くのが一般的です。学生時代にはアルバイトをし、社会人になったら働くことで毎月の給与を受け取ったり起業して売上を上げたりします。

誰かに対して何らかの価値を提供し喜ばれることでお金を稼ぎ日々の生活の糧として毎日を生きていくのが私達の一般的なスタイルかと思います。

働く理由2:専門性やスキルを身につけるため

2つ目の働く理由は、「専門性やスキルを身につけるため」です。私達は、この世に生まれてきてからずっと、どんどん何かのスキルを身に着け積み上げ成長しながら生きています。

働くことが幅広めに言えば「誰かの役に立つこと」であるとするなら、実は働くことは大人になる前から始まっています。「専門性」となるともちろん子供の頃には身につけられませんが、それでもその基礎となる物事への好奇心や基礎的な思考能力は幼少時のお手伝いなどでも養われると言えるのではないでしょうか。

日本の就職活動でもインターンの制度があります。インターンは基本的にはある特定の組織でその後に就職するための活動のようになってますが、その前にも誰かに喜ばれる活動をする機会は色々とあります。その一つ一つの活動(=働き)のなかで一つ一つ能力やスキルを積み上げることができます。

能力やスキルの積み上げはRPGと同じ

能力やスキルを身につけることは社会の中で色んな人達に喜ばれるようなことをするにあたって大切です。たとえどんなにやる気があったとしても情熱が合ったとしても、能力やスキルが一定のレベルに到達しなければできないことはたくさんあります。例えば医療現場の仕事などはわかりやすいですね。

もう少しわかりにくい能力が多いと個人的には考えていますが、それでも基本的には能力やスキルの積み上げはRPGゲームと同じだと思います。RPGゲームでは体力や精神力、力などのコンピテンシーに加え、立場や役割に応じた様々な特殊スキルを身に着けていくことができます。RPG等のゲームの世界では基礎的なコンピテンシーは定量化されておりとてもわかり易いですが実世界ではそんなに簡単にコンピテンシーは可視化できません。受験でテストの点数があるという人がいるかも知れませんがそれは間接的なものであり実際のコンピテンシーを可視化できているわけではありません。

わかりやすい可視化こそゲームと比べるとないものの、基本的な原理は同じだと私は思います。RPGゲームで戦いを繰り返すたびに経験値を得て様々なコンピテンシーが強化され並行して様々な特殊スキルが開花していくように、現実の私達の世界でも誰かの課題を解決するために真剣に取り組んだ回数、そのために必要な様々なトレーニングを積み上げた回数に応じて、コンピテンシーやスキルが強化されていくのではないでしょうか。

働く理由3:人や社会とつながるため

働く理由の3つ目は、「人や社会とつながるため」です。

人同士がつながる意味

人間が他の動物よりも際立って優れている点は、他の人と一緒に何かを作り上げたり一緒にプロジェクトを進めたりするのが得意なことです。人間はこれまでの進化の過程で、他の動物よりも物理的には弱い存在であったにもかかわらず他の動物との競争を制し現代まで生き残って世界に大きな影響を与える存在へと発達してきました。

だから人間にとって、他の人とつながることは本能的に重要なこととして刻み込まれたことなのかも知れません。

また、つながることで精神面で孤独を感じにくくなります。

人とつながる方法

働くことは他の誰かの困り事や希望に応えなんらかの価値を提供することなので、必然的にその活動の中で人とのつながりを持つことになります。どのような形で人とつながるかは、大きく分けると以下の2つに分類できます。

  • 人とのコミュニケーションでつながる
  • 仕事のアウトプットを通してつながる

一つずつ説明します。

人とのコミュニケーションでつながる

私達が人とつながる方法でわかりやすいのがコミュニケーションを通してつながる方法です。具体的には以下のような方法があります。

  • 直接会う
  • 電話で話す
  • メッセージのやりとり(手紙やメールなど)
  • SNSでつながる

これらの活動はもちろん働く以外の中でもよくやるものですが、働くなかでも同じく一番良く行われる活動です。バーバル(言葉での)コミュニケーションもノンバーバル(言葉以外の)コミュニケーションも含め、働く中で同僚や取引先企業の人、お客様などとコミュニケーションを取る中で、人とつながることができます。

作品や仕事のアウトプットでつながる

人とつながるもう一つの方法は、作品や仕事のアウトプットでつながる方法です。

こちらの方法はややわかりにくいかも知れませんが、社会という人の集まりに対して働きかけて何かを改善したり課題を解決したりするのが働くことなので、仕事のアウトプットや作品そのものが社会に対して働きかけをする、つまりつながってそこに作用しようとするものだということです。

自分自身の仕事や作品そのものを通して間接的に人とつながることができます。私の個人的な意見では、人と直接話すのが苦手な人というのは単に直接人間同士でのコミュニケーションがちょっと不得意というだけで、ずっと全く社会とつながりたくないという人はかなり珍しいと思います。

仕事のアウトプットや作品でつながることのメリット

仕事のアウトプットや作品でつながることは、特に人との直接のコミュニケーションがあまり得意ではないという人にとってメリットがあります。

私が考える一番のメリットは、仕事のアウトプットの品質を高めることに自分の意識や時間等の資源を集中させられることです。人と話すのが活力の源という人には理解できないかも知れませんが、私のようなちょっと人と直接話すのが苦手という人にとっては、人と接する機会が増えると会話そのものにエネルギーを使ってしまい疲れる原因になってしまいます。

会話で多くの言葉を伝えるよりも完成した作品や仕事の成果物で相手に伝える内容(コンテンツ)をコツコツと充実させるほうが性に合っている、といったところでしょうか。

働く理由4:社会をより良いところにするため

働く理由の4つ目として紹介したいのは、「社会をより良いところにするため」です。

誰かの課題の解決を積み上げて社会をより良いところにする

社会は人が集まって形作られるものです。誰か他の人の困りごとの解決や希望を叶えるために人が動く(=働く)ことで、その集まりである社会もより良いものにしていくことができます。

すべての望みを叶えればいいというわけではない

人の要望や困りごとを解決といってもその内容は実に様々で、特に「希望・要望」については人によっては社会全体を見れば明らかに実現しないほうがいいものもあります。(たとえばカルト宗教がとなえる教義では時にあまりに個別最適なものも含まれることが多いです)。

社会に生きる私達一人ひとりが、自分自身が今困っていることや実現したいことが何なのかを自覚して可視化して発信していくこと、そして集まったいろんな困り事や希望をみんなできっちり話し合って方針や計画を定めて望ましい方向へ取り組んでいくこと。このような動きこそが「働く」ことであり、私達がこのために働く理由としてとても大切なものだと考えます。

働き方改革より働く目的

近年、「働き方改革」という言葉がよく聞かれるようになりました。日本では長時間労働や残業が常態化していることや生産性が低いことなどが徐々に問題視されるようになってきた流れがあり、その状態を解消しようとする動きです。

「働き方改革」はその内容を見ると長時間労働の是正や柔軟な働き方などの改善がそのテーマとなっています。

「働き方」は英語にすればHow to workやway of workingであり、「どう働くか」がテーマです。さきほど見たように、働くことは誰かの望みを叶えるために動くことですが、より多くの人が困っていることはなにかや実現してはいけないものは何か、働くにあたってはよく考える必要があります。これは私達一人ひとりの責任ではないです。

ですからここで大切なのは、問題になるのは「働き方」ではなく「働く目的」だということです。「何のために働くのか」こそまず一番に考えるべきことであり、次に「その目的のために何をするのか」です。そこを考えずに「働き方」だけを考え効率をあげるのは、あまり意味がないどころか場合によっては社会を良くするには逆効果です。

まとめ

この記事では、長年働く意義や目的・働き方などについて考えてきた元経営コンサルタントの私が、働く理由を4つに整理して解説しました。

働く理由はお金を稼ぐため以外にもいくつかあり、個人的には「社会をより良いところにするため」が最も大切なのではないかと考えています。

この記事が、働く理由を考える皆様にとって少しでも役に立つものであれば幸いです。