転職が怖い?転職前から転職後まで段階別の怖さに打ち勝つ【保存版】

転職したいけど、怖い。転職前の今の会社との調整や転職活動での面接、転職後のあたらしい人間関係や仕事が怖い。そのように感じている方へ。

ある調査によると、実に7割近くの方が転職を検討したことがあるとの結果が出ています。転職は自分がこうありたいという姿や状態に挑戦する本質的にはポジティブなアクションです。それでも転職が怖いという気持ちはわかります。人間誰しも、新しい環境に飛び込むことで怖いと感じることはあるもので、転職も同じです。

この記事では、大企業からコンサルティングファーム、コンサルティングファームからベンチャー企業に転職した私が、転職に関わる様々な「怖い」について解説します。

この記事を読んで転職が怖い理由について理解し、一つ一つ整理していく中で転職が怖い気持ちを整理していきましょう。


「転職が怖い」をフェーズで分けて考え対策する

冒頭で、多くの人がこれまでに一度は転職を検討したことがあるということを紹介しました。転職をしたくても一歩前に踏み出せないのは転職がなんとなく怖いからという場合もあるかと思います。

私は転職回数は2回だけですが自分自身の興味領域でもあるためかなり長い時間転職について考えてきました。

実は、転職の何が怖いのかを分析・整理・可視化して対策することで、転職が怖い状態をかなり和らげられます。転職にはいくつかの段階(フェーズ)がありますが、転職が怖いのはいろんなフェーズの怖さが混在して全体として「なんとなく怖い」という状態になってしまっている可能性があります。

そこで、この記事では、転職にまつわる「怖い」の正体をはっきりさせるため、転職活動を始める前から新しい仕事を始めるまでの各段階に分けて次から解説していきたいと思います。


転職活動前の「怖い」

今どこかの会社で新卒から入社して何年か勤務しているとします。初めに入った会社によっても人それぞれ状況は違うと思いますが、変化が激しく求められる能力も日々変わりつつあるこの時代、これからも今の会社にずっといることになんとなく不安を覚えることがあります。

自分がこれまでにやってきたことが他でも通用するのかを試してみたい。これからの社会で求められるスキルを身につけたい。そんな気持ちが芽生えることがあります。

それでも、これまで新卒で入社してから今の会社一筋だった。周りにもほとんど転職をした人はいない。こういった状況の場合、転職は全く未知の活動となり、今いる会社以外の業界や組織、人間関係など全てが未知のものとなります。

転職活動と新たな仕事が未知だから怖い

この時に感じるのは、未知なるものに感じる漠然とした怖さです。この怖さは、転職活動そのものの内容や転職後の世界(新たな仕事や組織、その中で自分自身が働く姿)がわからないこと、イメージできないことによって生じてきます。

よくわからないものが怖いというのは昔から人間が持っている感覚で本能的なものだと言えます。暗闇は昔から恐れられていました。何も見えないところには何があるかわからない、何か危険が潜んでいるかもしれない、だから怖い、という感覚です。

知ることで転職が怖い感情は消えていく

転職活動を始める前の怖い感情は、転職活動の中身や転職後に訪れる新しい世界のことを知らないからであることを紹介しました。

この怖さへの対策は「知ること」です。知らないから怖いわけなので、転職活動の内容や転職後の仕事のことを可能な限り知ることで転職活動を始める前の怖さは解消されていきます。

転職活動の基本的な手順や考え方は、就職活動と原則的には変わらないと私は考えています。転職の際の基本的な流れについては下記の記事にまとめていますので参考にしてみてください。

また、自分に向いている仕事や合った仕事の見つけ方がわからないという方に向けては以下の記事も参考になります。

転職活動中の「怖い」

次に、転職活動中の「怖さ」について解説します。

転職活動中に感じる主な怖さは以下の2つかと思います。

  • 今の会社に転職活動がバレる怖さ
  • 選考プロセスについての怖さ

順にみていきましょう。

今の会社に転職活動がバレる怖さ

転職活動をする場合、今働いている会社に転職活動をしていることがバレることを気にする人も多いのではないでしょうか。

転職活動をしていることがバレたら、今の仕事にやる気がないと思われて評価が下げられるんじゃないか。またもしかするとなんらかの形で転職活動の妨害をされるんじゃないだろうか。バレてしかも結局転職できなかったら居場所がなくなるんじゃないか・・・ このような転職活動がバレる怖さを感じるかもしれません。私も全くなかったかと言えば嘘になります。

転職活動はバレないバレても気にしない

結論から言うと、転職活動が今の会社にバレることは基本的にはありません。厳密に言うと、書類作成や採用面接のための準備でこれまでと違う動きを同僚や上司が感じ取り「あれ?もしかして・・・」と思われることはあるかもしれませんが、会社としてその事実を正式に把握されるというケースはほとんどないと考えても大丈夫です。

ご存知の方も多いと思いますが念のため補足すると、会社の事業活動はある目的のもと予算が組まれ、目標が設定され、いつまでに何をやるというマイルストーンも設定されて組織的に行うものです。

会社が正式に転職活動のことを知るということは会社の中でそのような使命を持った部門が合ってその事実を把握するための施策を行っているということですが、そういった活動をする可能性はあまり考えられません。関係するとすれば人事部ですが、人事部が定常業務として転職活動の調査をしているということはないと思います。

人事部の退職抑制業務は別物

人事部のミッションとして退職抑制というのがあると思いますが、あくまで完全にネガティブな理由で会社として全く意図せずして予期せず突然社員が退職してしまうことを防ぐ活動です。社員が自らしっかりとした意思を持って取り組む転職活動を妨害する活動ではありません。

また仮にブラックな企業で社員が逃げるのを見張っているというような会社があった場合は、その会社の行動に必ず落ち度(世間から見られたらまずいところ)があるはずですから、その場合は場合によっては専門家の助けも借りて解決しましょう。

転職は禁止という規則はないはず

転職活動の際に必須の心構えとして、今の会社での人間関係がありつつも、自分の人生のオーナーシップは絶対に守る、そのために必要な行動は辞さないという心構えが必要です。

「転職活動を禁止する」という規則がある会社はまずない*と思うので、バレたとしても何も問題ありません。人間関係上の多少の気まずさが発生する可能性がある以外は。

*ただし競合他社への転職については退職後一定期間を置いてから、などの規則は存在する場合があります。

もう一度言いますが、気まずさがあってもなくても、規則がない限りはバレても何も問題はありません。社員が自分の人生を何に使うかしっかりとオーナーシップを持ち、他の誰のせいにもせず自分自身の責任で活動するんです。

会社としては(経営陣や人事部等の仕事として)社員が貢献したい、そこで働きたいという組織づくりや風土づくりも大切な仕事です。会社側はそこにベストを尽くす。社員は自分自身の志向と能力がマッチする中で貢献する。それが健全な会社と個人の健全なあり方ではないでしょうか。

ただし、実際には転職活動の足を引っ張り邪魔をするようなことをやったり言ったりする人がいることはある程度よくあることですし、それは折込済で活動すべきです。社内、もしくは家族や友人の助言は、その人の実際のこれまでの活動実績などから判断すべきです。そこでもめた場合は、場合によりますが最終的には規則や法律がモノを言います。

自分自身の人生のオーナーシップこそ、絶対に死守すべきものです。

転職後の「怖い」

最後に、転職後の仕事や人間関係についての怖さについて解説します。

転職を行う上で怖いと感じることとして大きいのは、やはりこれまでとは違う新しい世界に飛び込むこと、そしてそこで生きていくこと、貢献し稼ぐことができるかへの怖さではないでしょうか。

これまで新卒で入った会社でやってきて、一緒に入社した同期も人もいるし会社のカルチャーや暗黙のルールもある程度分かっている。でも新しい会社に行くとそのアドバンテージがなくなって人間関係も1からになる・・・。

このように転職後の仕事内容や人間関係について怖さを感じる方も多いのではないでしょうか。

絶対大丈夫と確証を得るのは難しい

転職後の仕事や人間関係について、実際に新しい仕事をはじめてみない限り新たな仕事で貢献できるかどうか、うまく周りの人と協力関係を築けるかどうかはわかりません。ご存知の通り仕事を進めるには実に多くの要素が関わってきますのでこればかりは結果まであらかじめ絶対大丈夫だと確認することはできません

人事を尽くして天命を待つ

転職後の仕事や人間関係について、絶対に大丈夫と確証を得ることはできませんが、転職後に向けて自分自身で色々と備えることはできます。

様々な視点から新しい仕事の内容や会社組織についてよく調べ、自分との相性を考えることで転職後の仕事で自分自身の能力を発揮し、同僚と円滑に仕事を進められる状態になる可能性を上昇させることはできます。

この記事の上の方でも紹介しましたが転職の進め方等について以下の記事で紹介しており、その中でこの辺りのことを説明していますので、参考にしてみてください。

まとめ

この記事では、「転職が怖い」ことについて、転職前・転職中・転職後の3段階に転職のフェーズを分解し、それぞれのフェーズでの「転職が怖い」を可視化した上で一つ一つ対策を講じることで転職の怖さに打ち勝つ方法を解説しました。

この記事が、キャリアの可能性そして人生の可能性を広げるために転職に取り組まれる全ての方のお役に立つことを祈ります。