マイカーを持っていないけど、旅行で海や山などの自然を満喫したい。子供が全力で遊び尽くせるスポットも旅行に含めたい。公共交通機関での移動を中心にして、色んな観光地をめぐりたい。そんなあなたへ。
この記事では、車なし生活を10年以上続け、旅行も自分で運転する自動車は殆ど使わずにいろんな旅行を家族と楽しんできた私が、車なし旅行の計画から帰宅後までのそれぞれの段階で抑えておくべきポイントについて解説します。
この記事を読むことで、
- 車なし旅行の全体像がつかめます
- 車なし旅行をどう計画・実行すればいいかがわかります
- 車なし旅行の楽しみ方がわかります
車なし旅行とは
まずはじめに、この記事で解説する車なし旅行とは何なのかを明確にしておきます。私が10年以上行っている「車なし生活」についての記事でも説明していますが、「車なし」とは全く自動車を使わないということではなく、マイカーを所有しないスタイルのことです。
そのため「車なし旅行」は、マイカーを利用しない旅行であるということになります。タクシーや、場合によってはレンタカーを一時的に利用することもあるかもしれません。
車なし旅行の流れ(4つのステップ)
ここではまず、車なし旅行全体はどんな流れになっているか、初めから終わりまでのステップについて説明します。車なし旅行は、大きく分けて、以下の4段階に分けて考えることができます。
- 計画
- 準備
- 旅行中
- 旅行後
車なし以外でも同じですが、後ほどの説明のため、ここでこの4段階に分けておきます。
車なし旅行ではそれぞれのステップの中で、マイカーを使わないこと、また出来れば自動車そのものの利用も控えることを前提にモノゴトを進めます。
自動車を自由に使う場合に比べると制約もありますが、計画の段階からしっかりと考え行動することで、限られた旅行の時間を目一杯楽しむことができます。
私達が車なし生活をずっと続けてきたのには理由があります。理由は、簡単に言うと、経済面・健康面等のメリットがあるからです。車なし旅行も、自動車をできるだけ使わないことで同様のメリットがあると考えています。
車なし旅行ステップ1.計画
車なし旅行の計画では、メンバー→日程→やりたいこと→行き先→立ち寄る場所→宿泊先→食事→交通手段の順で考えることをおすすめします。
この順番で考えることで、友達・サークル・家族・恋人・単独など、どんなメンバーで行く場合でも、そのメンバーに合った旅行で得られる経験や楽しみ(コト)を実現しやすくなります。
メンバー
まずはじめに、具体的に誰と行くのかを決めます。具体的に誰と行くかによって、日程・やりたいこと・交通手段など、色々と変わってくるので、はじめにきっちり決めることをおすすめします。
日程
メンバーが決まったら、実際に行くメンバーで相談して、次にいつ行くのか、何日間の旅行にするのかを決めます。このとき、「伝助」など、スケジュール調整ツールを使うとスムーズでしょう。参考までに伝助のURLは以下に貼っておきます。
やりたいこと
メンバーと日程が決まったら、次にやりたいことを決めます。実際に行くメンバーで、決めた日程の中でやれることをたくさん洗い出し、その中で実際にやることを決めるイメージです。
やりたいこととして考えるのは、なにかの活動や体験などが中心になります。具体的には、以下のようなものが考えられます。
- 山登りがしたい
- 泳ぎたい
- ビッグベンを見に行きたい
- とにかくゆっくりしたい
- 家族の思い出を作りたい
- 子供に乗馬を体験させたい
行き先
やりたいことが決まったら、次はそれをやるための具体的な行き先を決めます。
やりたいことの中に具体的な場所(ビッグベンなど)が含まれてる場合は行き先は初めからそれなりに絞り込まれますし、そうでない場合は、初めは行き先の種類(たとえば海、山、川、大都市、リゾート地、など)から考えはじめ、最終的には具体的な行き先まで決定します。
立ち寄る場所(スポット)
行き先が決まったら、次は立ち寄る場所を決めます。もしやりたいことが「ゆっくり・まったり」等の場合はさきにそれができる宿泊先を決めてもいいのですが、やりたいことがなにか積極的な活動である場合は、宿泊先はあくまでも活動をやるための立ち寄り場所(スポット)を決めてから決めることをおすすめします。
立ち寄る場所(スポット)とは、何かの活動ができる、具体的な場所です。例えば、やりたいことが簡易的な探検・アドベンチャーだとしたら、山口の秋芳洞(鍾乳洞)やカヤック体験ができる西伊豆シーカヤック、といった具合です。
宿泊施設・宿泊プラン
やりたいことができる立ち寄り場所(スポット)を決めたら、それらの場所にアクセスしやすく空港や駅からもアクセスしやすい宿泊施設を決めます。
地図上でアクティビティ場所の確認をし、その近くの宿泊施設を探してみるのもおすすめです。中には、「じゃらんなどのサイトには掲載されていないけど今回の旅行コンセプトにぴったり」な宿泊施設が見つかる場合もあります。
また宿泊施設で、アクティビティが含まれた宿泊プランを提供している場合があるので、その場合は内容がお得そうかを確認してみて、よさそうならそのプランで宿泊するのもいいでしょう。
食事
宿泊までが決まったら、次に食事を考えます。宿泊施設のプランに食事が含まれている場合は、その分は考えなくてもいいのですが、それでも少なくともランチのことは考える必要があるケースが多いでしょう。
旅行日数に応じて必要な食事(朝食、ランチ、夕食)について、宿泊プランに含まれていないものはすべて、どこで何を食べるのかを考えます。
地域の特産品や季節の旬の食べ物、普段は食べられないものなど、旅行のコンセプトや予算に合わせて取り入れるのも良いでしょう。
また、旅行ではついつい食べすぎてしまって不摂生になりがちですので、食べ過ぎ飲み過ぎには十分に注意して、普段の食事を崩しすぎないことや体に優しい食事内容にするというのも大事な観点です。
交通手段
旅行先や立ち寄りスポット、宿泊施設、食事について具体的に決まってきたら、旅程に合わせてそれらの場所をうまく回れる交通手段の組み合わせを考えます。
車なし旅行では自分で運転する自動車は使わないので、主に公共交通機関と旅行先で運行されるコミュニティバス、そして宿泊施設が独自に提供している送迎サービスなどを組み合わることになります。車なし旅行での主な交通手段は以下のようなものです。
- 飛行機
- 新幹線
- 特急列車
- 普通列車
- 路線バス
- 長距離バス
- コミュニティバス
- 送迎バス
- タクシー
- レンタカー
- 自転車
- 徒歩
メンバーにもよりますが、車なし旅行では、できるだけ徒歩や自転車(レンタサイクル含む)など地道な交通手段を組み入れることをおすすめします。
自転車は自動車より小回りがきき、旅行先のスポットを巡りやすく、自動車移動では気づかないことに色々と気づくこともできます。自動車は早く移動できますが、その分いろんなものを通り過ぎてしまい、逆に旅行の醍醐味を味わえなかったりするのではないかと私は常々考えています。
車なし旅行ステップ2.準備
一通り車なし旅行の計画ができたら、次は準備です。ここでは車なし旅行の主な準備の内容について説明します。
「準備」では、「計画」で決めた旅行内容をもとに、必要な道具を揃えたり宿泊施設・アクティビティ・食事の予約をしたり、実際に行くことが決まったところの情報を集めたりします。
また、事前にできる荷造りをするのも大切な準備の一つです。次から、一つ一つ解説していきます。
車なし旅行の道具を揃える
計画した車なし旅行の内容に沿って、必要な道具を洗い出し、まだ持ってないものがあれば購入やレンタルによって必要な道具を入手します。
持ち運びがしやすい旅行バッグ、荷物を小さくできる圧縮バッグなどは、自動車で沢山の荷物を積んで運ぶことができない車なし旅行では重宝します。
私が使っている車なし旅行バッグであるUmbroのボストンバッグ紹介記事をのせておきます。参考にしてみてください。
車なし生活における旅行や電車キャンプで、家族4人分の衣類やキャンプ道具を運ぶのに使用しているumbroのキャリー付きボストンバッグをもとに、キャリータイプのボストンバッグの使用感や荷物が入る量について紹介しています。
アクティビティ・スポットを予約する
旅行中に訪れるアクティビティや施設の予約も必要です。アクティビティは、旅行プランによってはとても大切なものです。旅行は結局の所、普段はできないこと(非日常)を楽しむためのものであり、アクティビティはその中心となることも多いからです。
車なし旅行では、移動のタイミングは交通機関のダイヤに左右されます。場合によっては運行本数がかなり少ない場合もあるので、限られた時間の中で効率よく円滑に旅行を楽しむためにも、アクティビティや施設の予約は欠かせません。
移動時間も含めて旅行全体を眺めて、やりたい体験ができるように、アクティビティや施設はしっかりと予約しましょう。
※予約先によっては予約方法がややこしかったり、連絡してもなかなか連絡が返ってこなかったりするので、予約できているはずができてなかったなんてことにならないよう、しっかりと対応しましょう。宿泊施設を予約する
宿泊施設必要な泊数分、きっちり予約しましょう。
まず初めに確認すべきは、旅行に一緒に行くメンバーがちゃんと寝泊まりできて、くつろげるだけのベッドが用意されていることです。子供連れの場合には子供の年齢に応じて必要な料金や広さも変わってきます。添い寝でいいのか、別々のベッドを用意する必要があるのかなど、事前に確認の上、予約を確定させましょう。
宿泊プランに食事が含まれている場合は、食事内容についても同様にメンバーにあった適切な食事が提供されることを確認し予約しましょう。
また、宿泊プランの中にアクティビティが含まれている場合は、そちらも忘れずに予約しましょう。施設によっては、食事方法などもこだわりの体験ができる場合もあり、その予約が必要な場合は合わせて予約しましょう。
交通機関を予約する
交通機関についても、予約が必要な場合は予約しましょう。飛行機や新幹線の他、特急列車や長距離バス、フェリーなども予約の対象です。
交通機関によっては、直前しか予約できない場合や、事前予約ができない場合というのもあります。例えばシェアサイクルを使う場合は、基本的には30分前などからしか予約できない場合が多いです。これらのケースも踏まえ、どのようにして円滑に移動するのかをしっかりと考えて移動を計画することが大切です。
チケットの管理も大変なので、オンラインでチケット管理ができるものはそちらの利用をするのもおすすめです。
事前荷造りをする
準備の中で最も大切なことの一つは事前の荷造りです。
直前にならないとパッキングできないものもあるとは思いますが、そうでないものはできるだけ早くバッグに詰め始めることをおすすめします。早めに荷造りを始めることで、バッグが足りないことに気づいたり、旅行に向けた楽しみが膨らんでくるといったメリットもあります。
車なし旅行での荷造りの工夫
車なし旅行では自動車に大量の荷物を詰め込んで移動することができないことから、荷造りの段階で以下の工夫が必要です。
- 荷物の全体量をできるだけ少なくする
- できるだけ軽いアイテムを選択する
- できるだけコンパクトに纏める
- メンバーで分散して荷物を運べるようパッキングする
- 長期旅行の場合は宅配サービスの活用を予め考慮する
これらの工夫をすることで、自動車を使わなくても荷物の移動を少しでもカンタンにすることができます。
車なし旅行で役立つおすすめアイテム
ここで、車なし旅行だからこそ持っていきたい、お役立ちアイテムを紹介します。
1つ目はゴム紐で、もう一つはコンパクトに折りたたんで携帯できるキャリーオンバッグです。
ゴム紐
ゴム紐は、特に自転車移動する際、荷物を自転車で運ぶときに大変重宝します。自転車後部の荷台で荷物を運ぼうにも、ただ乗せるだけでは不安定で大抵のものは落下してしまいますが、ゴム紐でしっかり固定すれば落下することなく安定して運ぶことができます。
キャリーオンバッグ
キャリーオンバッグとは、キャリーカートの持ち手部分に固定して使うことができる折りたたみカバンのことです。徒歩で移動することもしばしばある車なし旅行では、いかにして荷物を楽に運ぶことができるかは重要ですが、キャリーオンバッグを使えばキャリーカートの上に大容量の荷物を載せて運べるため、他の方法よりも楽に荷物を運ぶことができます。
車なし旅行ステップ3.旅行中
準備を終えたら、いよいよ次は旅行本番です。ここでは、車なし旅行のなかで、出発日当日から帰宅までの旅行中の工夫点や注意点などについて説明します。
出発日当日は、すべておまかせのパックツアーなどの場合を除くと、家を出るまでバタバタとするものです。次からは、家を出るまでと家を出てからの2つのパートに分けて、車なし旅行の出発日当日から帰宅までを説明します。
家を出るまで
車なし旅行当日、家を出るまでにやることは大きく分けて以下の通りです。
- 最終荷造り
- 持ち物チェック
- 動植物のケア
- 安全確保
- 荷物の積込
- タクシーを呼ぶ
順番に説明します。
最終荷造り
出発日にしかできない荷造りをします。たとえばメガネやコンタクトレンズケースなどは当日直前まで使っていて直前にパッキングするケースもあるでしょう。また、財布なども同様かもしれません。
持ち物チェック
最終荷造りした内容も含め、今回の車なし旅行で必要な持ち物を本当にすべて準備しパッキングできているか最終チェックします。私の場合は予め一覧表を作っておいてそれを見ながらチェックします。全体として持っていったほうがいいもの以外に、参加メンバーが個人的に持っていきたいものも、合わせてチェックするといいでしょう。
この時点で足りていないものがあれば、現地で調達する、ということも検討します。
動植物のケア
特に長期の旅行の場合はそうですが、飼っている動物や育てている植物をどうするのかを考え、出発前にケアする必要があります。
具体的には、動物ならペットホテルに預けたり、植物なら長期間すこしずつ水があげられるような仕組みを作っておく、などです。これらの作業は予めやっておくことはできず、当日にやることになります。
安全確保
旅行ではしばらく家を離れることになるので、家の安全を確保するための作業が必要です。
除湿
こちらは特に長期旅行の場合ですが、家の中が湿気でカビなど生えることがないよう、除湿剤を家の中に配置するなどして対策する必要があります。帰宅した際にカビだらけ、という惨事を防ぐことは大切です。
戸締まり
出発の前に、すべての外部からの侵入できそうな経路に鍵がかかっていることを確認しましょう。出入り口はもちろん、窓まども含めてすべて確認し施錠しましょう。シャッターがある場合はシャッターも閉めると良いでしょう。
火元確認
旅行中に、火事なんてことになったら大変です。そうならないために、すべての出火原因となりそうなものが無いように確認し、何かありそうならそれを取り除きましょう。
調理器具はもちろんのこと、ストーブやハロゲンヒーターなどの暖房器具、その他にもあればそれも合わせて、すべての熱が出そうなものをチェックしてスイッチをOFFにしましょう。さらに、できれば確認後にもうひとり別の人にも見てもらうか、または「全部見て大丈夫だったよ」と報告するのもいいでしょう。火元の確認はそれくらい慎重になってもいいと思います。
電気
最後は、電気器具の確認です。火元になりそうなもの以外でも、もし地震など起こった際などのことも考慮し、電化製品は本当に必要なもの以外はスイッチOFFにしましょう。
荷物の積込
安全を確保できたら、荷物を玄関の外に出し、いつでも出発できるように荷物をセットし最終準備をします。車なし旅行では長期旅行となる場合などは一人がたくさんの荷物を運ぶという事態もあるので、できるだけ効率よく、負担なく運べるように工夫が必要です。
後ほどいくつか車なし旅行のプランを紹介しますが、自転車のみで旅行する「自転車旅行」の場合は、自転車への荷物の積み込みというけっこう大変な仕事があります。
私達家族は自転車旅行も結構やります。場合によってはベビーカーを自転車に積んで移動することもあります。そうすれば、自転車で移動後に徒歩移動になったときも小さい子供をスムーズに運べるからです。
自転車にどうやってベビーカーを積んでいるかについては、興味のある方は以下の記事をご参考ください。
1か月から乗せることができる軽量タイプのA型ベビーカーをヤマハの電動アシスト自転車に乗せて運んでみました。乗せ方を詳しく紹介しています。
タクシーを呼ぶ
いよいよ出発の準備が整ったら、タクシーを呼びましょう。予め予約しておけるならそうしてもいいのですが、直前まで用意がバタついて正確な時間がわからない場合や、繁忙期のため会社によって予約を受け付けていな場合などは、出発の直前にタクシーを呼ぶことになります。
荷物が多くて心配な場合はその旨をタクシー予約時に伝えるのもありですが、徒歩でも運べる荷物の量になっているはずなので、その点は基本的には大丈夫かと思います。
家を出てから帰宅まで
ここでは、車なし旅行で家を出発したあとのことを、「車なし旅行の楽しみ方」と、「車なし旅行で必要な工夫」に分けて説明します。
車なし旅行の楽しみ方
出発をしたあと、旅行中は、まずは普段できない体験を濃縮する旅行の一瞬一瞬を楽しむことが大切ですが、旅行で実際に行く行き先そのもの以外にも、普段ではなかなかできない楽しみ方があります。次から、私が考える車なし旅行の楽しみ方をいくつか紹介してみます。
ゆっくりのんびり過ごす
車なし旅行は、参加メンバーの誰かが長い時間車を運転するということがなく運転は交通機関の方におまかせできるので、一回の乗車時間を長くするなどの工夫をすることにより、参加者はゆっくりのんびりとした時間を過ごすことができます。
ただ、ファミリー旅行でこどもが小さい場合は「ゆっくりのんびり」というのは少し違うのかもしれませんが、それでも家事からは開放され日頃よりはゆっくりと過ごすことができると思います。
参加メンバーと語らう
車なし旅行での長い移動時間を利用して、参加メンバーとじっくり語らうことができます。このために私がおすすめしたいのが、コンパートメント車両の利用です。コンパートメントはその名の通り個室になっている列車の車両で、周りの目を気にすることなく仲間内だけのプライベート空間での語らいを実現します。長い旅の時間、移りゆく外の景色を眺めつつお茶をしながら、参加メンバーとゆっくり語らう時間は貴重でとてもいいものだと思います。
世界を観察する
車なし旅行では時間があり移動も電車などの公共交通機関を使うため、周りの世界をじっくり観察できます。
普段でももちろん周りを観察できますが、車なし旅行で時間や気持ちに余裕があるとき、あらためて自分の外側の世界をゆっくりと観察することで、それまでには気づかなかったことに気づけたり、新しい発想が得られるきっかけとなる可能性があります。
観察の対象とするものをヒト・モノ・カネに分けて考えてみます。
ヒトは、車なし旅行中に出会うすべての人です。乗り物に乗っているとき、街を歩いているとき、観光名所を訪れているとき、色んな人に出会います。直接会話することはなくても、それぞれの人が各々の人生の中の一コマを過ごしています。その時間を共有しているんだと考えると少し不思議な気持ちがしますし、やはりこの世界はいろんな人がいていろんな事を考え、いろんなことをして成り立たせているんだと改めて気付かされます。
モノは、旅行中に発見できるすべての事物です。車なし旅行では、自動車を積極的に使う旅行よりも歩いてる途中などで細かな点に気づきやすくなるため、より細かな色んなものをつぶさに観察することができます。観光名所として有名なスポットだけでなく、その周辺の道だったり町の雰囲気だったり歴史だったり、色んなものを発見できます。こうした発見の一つ一つが面白く、車なし旅行の醍醐味の一つと言えます。
カネは、車なし旅行の途中で自分自身が受けるサービスや購入したものに対して支払うお金の金額であり、また自分たちが利用しなくても旅行先で今現在成立していたり過去に成立していた商品やサービスに対して支払われる対価です。現在・過去・そして未来でやり取りされる価値としてのお金について考えを巡らせることは、なかなか面白いことだと思います。
じっくり内省する
車なし旅行でゆっくり過ごす時間を、自分自身の内面や行動をゆっくりと振り返り観察することに使う事もできます。
普段は忙しくて心が落ち着かず、ついつい自分自身のケアを忘れてしまう。そういったことは誰にでもあると思います。日常の喧騒から離れ、列車の車窓から映る景色を眺めながら、自分自身の考えていることを整理したり、日常生活のあり方に思いを巡らせてみたり、自分の人生を俯瞰してみたりという具合に、たまにはゆっくりと内面を見つめることをおすすめします。
仕事の英気を養う
多くの方は、仕事を決めるとき、世界に対する課題意識、やりがい、また自分自身の理想像などを思い描きながら仕事を決めて日々仕事に取り組んでいると思います。
ところが、仕事が分割されていたり、あまりに担当業務が大変だったり、職場環境がブラックだったり、はたまたなにかの出来事がきっかけで仕事の意味を見いだせなくなってしまったりといったことが原因で、仕事に対するモチベーションが著しく低下してしまうことがあります。
そんなときには、一度立ち止まり原点に立ち返ることが必要です。車なし旅行中の列車内や絶景でゆっくり過ごす時間の中で、仕事を始めたときの気持ちを思い出し、自分自身の仕事の英気を養いましょう。
生き方や仕事について考えるのが趣味の一つでもある、このブログのもうひとりの筆者のNが、仕事について色々と考えていることを記事にまとめていますので、ご興味があれば当ブログの「Career」カテゴリの記事も参考にしてみてください。
車なし旅行中の工夫
ここでは、車なし旅行中におすすめしたい、ちょっとした工夫について解説します。
携行する荷物は最小限にする
車なし旅行では、移動は基本的に徒歩と公共交通機関を使います。旅行を楽しむときに、荷物が多すぎると疲れてしまう可能性があるので、持ち歩く荷物はできるだけ少なくすることをおすすめします。
そもそもの旅行荷物を少なくする以外に、旅行中にできる工夫として、「ロッカーを使う」や「宅配便を使う」といった方法があります。
いずれも、計画段階から、ある程度組み込んで考えておくとスムーズですが、計画していない場合でも、旅行中に必要と感じたときは積極的に活用しましょう。
ロッカーは主に大型の駅に設置されていて、観光地の場合はは小さな駅でも設置されている場合があります。鉄道会社のWEBサイトにロッカー情報が掲載されていますので、ロッカー探しの参考にしても良いでしょう。
宅配便は、ホテルであれば発送サービスが有ることが多いですし、ホテルでなくても同様のサービスが存在する場合があります。不明な場合は宿泊施設に電話などで確認しましょう。また、宿泊施設以外では、宅急便の事業所やコンビニからも荷物を送ることができますので、ぜひそちらも活用してみてください。
乗り換え時間の有効活用
車なし旅行は公共交通機関での移動が中心となるので、たびたび乗り換えが発生します。
訪れる場所によっては、列車の運行本数が極端に少ない場合もあり、結果として乗り換えのための待ち時間が長くなることもあるでしょう。
こういった事情から、車なし旅行では、乗り換え時間をいかに有効活用するか、という視点が必要です。どのようにして乗り換え時間を有効活用するかですが、カンタンにまとめると以下の手順で考えます。
- 乗り換え時間の長さを確認する
- 乗り換え時間の発生タイミングや時間帯を確認する
- 乗り換え時間の長さが一定程度あり、食事どきであるか近い時間なら、思い切って一度改札を出て町を散策し食事をする。(地域の特産品や有名なものなど)
- 食事どきでも、時間の長さが足りないときは駅弁など予め食事を用意しておいてそのタイミングで駅構内で食べる。
- 食事どきでないが時間があるなら改札を出て散策する。
- 食事時でなく時間の長さも中途半端なら、車なし旅行の中間振り返りやその後の計画などをメンバーと話す。
車なし旅行ステップ4.旅行後
ここでは、車なし旅行から帰ってきたあとのことについて解説します。車なし旅行を楽しんだあと、やることが2つあります。一つは荷物の片付けで、もう一つは今回の旅行記録の整理です。
荷物の片付け
車なし旅行から帰ってきたら慣れ親しんだ自宅でゆっくりしたいものですが、持って帰ってきた荷物の片付けは、できる限り早いタイミングでやってしまうことをおすすめします。
その理由の一つは、きっちり気持ちを切り替えるためです。車なし旅行の余韻に浸っていたいのも山々ですが、荷物が散らかったままでは家の中でちゃんと休めないですし、例えば仕事・家事・育児など、日常生活のなかのメインの活動に対してしっかり気持ちを整えてポジティブに臨むため、というのもあるでしょう。
また、次の旅行のときに、準備したいものがすぐに見つかるという状態を作っておくことで、いつでも旅行に行ける準備を整えるため、という目的もあります。
旅行記録の整理
こちらは必須ではないですが、車なし旅行後におすすめしたいのが、旅行記録の整理です。整理することとしては以下3つがあります。
- 車なし旅行のハイライト
- かかったお金
- 考えたことや感じたこと
車なし旅行後に整理をおすすめする上記3つの事項について、おすすめする理由と整理のポイントについて説明します。
車なし旅行のハイライト
1つ目は、車なし旅行のハイライトです。
今回の車なし旅行の中で印象に残ったこと、感動したこと、楽しかったこと、貴重な体験をしたこと、温かい気持ちになったこと、また逆に、ちょっと怖い思いをしたこと、などを改めて整理します。整理と言っても必ずなにかに書き出さなきゃいけないということでもなく、ただ、あらためて、経験した車なし旅行について思い返すことで、車なし旅行による心の充足感が変わってくると思います。
かかったお金
2つ目は、車なし旅行でかかったお金です。
車なし旅行の計画時に予めかかるお金は予測していると思いますが、実際に行ってみると、追加で訪れたり体験したりにかかる体験料や、ちょっと立ち寄った店での買い物、またランチに予想外にお金がかかった、など、追加でお金がかかることはよくあります。
そういったものを踏まえ、実際に掛かった金額を整理しておくことで、次の旅行の計画を立てるときの予算の参考になります。また、得られた経験に対するコストがわかるので、色んな経験のコスパ感覚も身につくというメリットもあります。
考えたことや感じたこと
3つ目の項目は、車なし旅行中に考えたことや感じたことです。
車なし旅行では、交通手段として公共交通機関が中心となるので、マイカーを使う場合と比較して、比較的広い空間で、移り変わる景色を眺めながら自由に時間を過ごすことができます。また、旅行先でも、車でなく徒歩や自転車で移動することで、その場所特有の風情や文化、言葉などを肌で感じやすくなります。
そのような環境で、車なし旅行の途中に、考えたことや感じたことを旅行後にまとめてみることをおすすめします。旅は、単なる観光地巡りではなく未知なるものの経験でありその中で感じたことそのものが旅の一部だと私は考えます。車なし旅行で得られた考え、ひらめいたこと、感じたことを記録としてまとめることで、日常生活や仕事の中でも生きる貴重な資産として、車なし旅行での経験が生きてくるかもしれません。
まとめ
この記事では、車なし旅行について、計画・準備・旅行中・旅行後までの全体を通して、やり方やポイント、注意点などについて解説しました。
この記事が、皆様の車なし旅行に少しでもお役に立てば幸いです。