車なしだけど冬キャンプにも持っていけて、快適に眠れる寝袋を探している方へ。
本記事では以下のことを解説します。
車なし&冬キャンプに持っていくべき寝袋とは
車なしでかつ冬にもキャンプをすることを考えているのであれば、寝袋にかける値段は惜しまずに、軽量かつコンパクトな寝袋を購入しましょう。
結論から言うと、軽量かつコンパクトな寝袋は高価です。それでも軽量かつコンパクトな寝袋の購入をおすすめします。
冬のキャンプの温度は
今回の記事で想定する冬キャンプの温度は、夜が氷点下~-3℃ぐらいを想定しています。
関東の平野の冬であれば、12月下旬~3月上旬の間は大体-2℃ぐらいまでは下がります。
なので、12月下旬~3月上旬の間で平野でキャンプをしたいと考えている場合は、冬キャンプの時期にあたります。
実際に冬にキャンプをするかな
寝袋選びの悩むポイントの一つに、冬にもキャンプをするのかという点があると思います。
夏しかキャンプをしないのであれば寒さにも耐えうる寝袋を用意する必要はないですよね。
寒い環境は絶対に耐えられない、好きなじゃない、という方は冬キャンプをすることはないと思います。しかし、そこまで寒さが嫌いじゃないという方は、将来的に冬キャンプをするのではと悩みますよね。
冬のキャンプは割と快適
あくまで私の感覚ですが、冬の朝の寒いピリッとした空気が結構好き、という方は冬キャンプも他の季節と同様にハマってしまうと思います。
冬キャンプは虫の煩わしさもないですし、夏のべたべたとした暑さもありません。寒さ以外の不快感がゼロに近いです。山奥の避暑地に行かなくても、近場のキャンプ場で寒さ対策さえ行えば、割と快適なキャンプを過ごすことができます。
キャンプが楽しくてハマり始めた、多少寒くてもキャンプが楽しいと感じる方、寒い自然の中が割と好きという方は、12月でも3月でもなんとかしてキャンプ行きたくなりますよ。
重い寝袋は冬キャンプの足かせに
なんとか冬でもキャンプに行きたいなというときに、重い寝袋を購入してしまっていると、確実にキャンプに行くときの足かせになります。
重くて大きな寝袋を見るたびにため息がもれます。この記事を読んでいる方はおそらく車なしでキャンプをしていると思います。公共交通機関や、自転車でキャンプをしていますよね。
車なしキャンプでは、運べるキャンプ道具に限りがあり、車でキャンプ道具を運ぶことと比べると、とても少ない量しか運ぶことができません。
なので、もし12月~3月の冬にもキャンプをしそうなのであれば、寝袋への値段を惜しまず、ぜひ寝袋にはお金をかけてください。冬の空気感が好きな方であれば、後悔することはほぼないはずです。寝袋にかけた金額以上の充実感をキャンプでは味わうことができます。
車なし&冬キャンプでおすすめできる寝袋メーカー
では、軽量かつコンパクトな寝袋はどうやって選べばいいのかを紹介していきます。
軽量かつコンパクトな寝袋を多数揃えているのは、キャンプメーカーではなく、登山メーカーです。日本の登山用品メーカーである、イスカ、モンベル、ナンガからはハイクオリティな寝袋が多数揃っています。しかしながら、その分高価でもあります。
近頃は、従来の登山メーカーより安価な中国製の寝袋もアマゾンなどで見かけるようになりました。
イスカ
昭和47年創業のイスカ。寝袋を作ることから事業が始まったというまさに寝袋の老舗メーカーです。
イスカの寝袋の特徴
寒さに敏感な足元周りに多めのダウンが施され、かつゆったりとした足元が実現されています。
また、寝袋の生地には性能の低下が少ない超撥水性能を持ち、ナイロン66が使用されています。
以前は寝袋のクリーニングサービスがありましたが、2020年11月現在が休止中です。
好日山荘や石井スポーツといった販売店で取り扱われています。
モンベル
1975年に3人の登山仲間で創業されたモンベル。登山をはじめとした、様々ンアウトドアを楽しむための、装備品が揃っています。日本各地のショッピングモールにも店舗があるので、実際に手に取って確認しやすく、修理の時の持ち込みもしやすいです。
モンベルの寝袋の特徴
モンベルの寝袋には、独自の技術が多数使用されています。例えば、寒さに耐えうる寝袋というと、より体が包まれるタイプのマミー型というタイプが基本となるのですが、割と窮屈さを感じる形でもあります。
モンベルでは伸縮率135%のスーパースパイラルストレッチ システム(特許取得済み)を使って、より快適な寝心地を実現ています。
ナンガ
布団を加工する技術を、寝袋に応用したことから、アウトドアにおけるナンガブランドが始まりました。
ナンガの寝袋の特徴
寝袋製品がメインであるナンガ独自の技術が多数使用されています。寝袋の名前にも使用されているオーロラテックスという、高レベルの防水透湿性能の生地を使用した寝袋や、台形ボックスキルト構造や、立体構造など、中綿のになるダウンの性能を最大限高め、より保温性が高い寝袋となっています。
おすすめの寝袋を紹介【13選】
登山メーカーの寝袋は使用されている技術も素晴らしいのですが、その分多種多様となり、寝袋の名称やスペックなども複雑で選ぶのが難しいですよね。
そこで、ここでは車なし&冬キャンプにオススメする寝袋を紹介します。
平野の冬なら耐えられる寝袋は
今回想定している冬とは、夜が氷点下~-3℃ぐらいの平野の冬を想定しています。そのため、今回オススメする寝袋は寝袋の最低使用温度を-6℃前後に設定しました。
イスカでは最低使用温度
モンベルではリミット温度
ナンガでは下限温度
と表記されています。
また、寝袋収納時のサイズは直径15㎝前後、長さは30㎝前後、重さは800g~1000gのものを選びました。
・最低使用温度 -6℃
・収納サイズ 直径15㎝前後 長さ30㎝前後
・重さ1000g以下
・最低価格は3万ぐらいです
寝袋の重さ、大きさについてはこの程度のものが車なしキャンプではオススメです。となると価格が大体3万円~になります。
価格を下げるほど、大きさや重さこれ以上になっていきます。お手頃なのは嬉しいのですが、その分持ち運びがかなり困難になります。
イスカ エア450X
車なしキャンプをするときに、登山メーカーイスカの寝袋で一番のオススメはイスカエア450Xです。価格は4万円近くですが、平均重量840gと1㎏以下の重さ、そして収納サイズも直径が16㎝と片手でも持てるコンパクトさです。使用されているダウンは最高品質800フィルパワーのホワイトグースダウンとなります。
- 最低使用温度 -6℃
- 収納サイズ ∅16×32cm
- 重さ 約840g
- 価格 ¥38,000 +税
ショートサイズもあり!イスカエア450Xショート
イスカエア450Xにはショートサイズも用意されています。ショートサイズは重さが-40g、価格は500円程度安くなります。そして、寝袋を広げた時の全長が、10センチほど短くなります。そこまで長くなくても問題ないという方は、ショートサイズでもいいかもしれません。
- 最低使用温度 -6℃
- 収納サイズ ∅16×32cm
- 重さ 約800g
- 価格 ¥37,500 +税
イスカ エア500SL
イスカエア500SLはイスカエア450Xよりも価格が5000円程度安くなり、重さもプラス50グラムとなります。しかし、最低使用温度、収納サイズ、全長サイズなどはイスカエア450Xと変わりません。重さや最低使用温度は変えずに少しでも価格を抑えたい場合はこちらがオススメです。
- 最低使用温度 -6℃
- 収納サイズ ∅16×32cm
- 重さ 約890g
- 価格 ¥33,000 +税
ナンガ オーロラライト450DX
次は登山メーカーナンガから、オーロラライト450DXはイスカの寝袋と比べる価格や重さは少しアップしますが、その代わり収納サイズがよりコンパクトになります。
・最低使用温度(下限温度)-5℃
・収納サイズ ∅14×30cm
・重さ 約865g
・価格 ¥39,000 +税
・ショート、ロングサイズ有
モンベル シームレス ダウンハガー900 #2
登山メーカーモンベルにおける高品質高価格帯となるシームレスダウンハガーという寝袋です。
シームレスダウンハガーという寝袋では、寝袋の縫い目による針穴を減らすことで、気密性、保温性、寝心地を高めています。もちろん軽さや、収納時のコンパクトさも満足レベルです。しかし、価格はやはり57000円(税抜)と高価格です。
・最低使用温度(リミット温度)-6℃
・収納サイズ ∅15×30cm
・重さ 656g(679g)※( )内はスタッフバッグを含む総重量
・価格 ¥57,000 +税
・ロングサイズ有
モンベル ダウンハガー800 #2
ダウンハガー800 #2はシームレス(縫い目がない)の要素をなくした寝袋です。それによりシームレスダウンハガーよりも価格がぐっと下がります。
また、こちらは女性サイズもりますので、女性はより価格を押さえることができます。
・最低使用温度(リミット温度)-6℃
・収納サイズ ∅16×32cm(5.7L)
・重さ 733g(759g)※( )内はスタッフバッグを含む総重量
・価格 ¥38,000 +税 ¥36,000 +税(女性サイズ)
・ロングサイズ、女性サイズ有
モンベル ダウンハガー650 #2
容量重さコンパクトさは上記の寝袋よりも少し、あがりますが、車なしキャンプだとしても割と許容できる範囲の寝袋です。ダウンハガー650 #2は最低使用温度などは変わりません、が、ダウンの量が減ることで、価格はだいぶ下がります。
・最低使用温度(リミット温度)-7℃
・収納サイズ ∅17×34cm(6.8L)
・重さ 900g(928g)※( )内はスタッフバッグを含む総重量
・価格 ¥28,000 +税
・ロングサイズ有
最低使用温度0℃~2℃で価格を押さえてみる
上記で紹介した寝袋は最低使用温度-6℃程度で選んでいます。そのため平野の冬であれば、-6℃まで下がることはほぼなく、寒くても-2℃ぐらいなので、かなり快適な寝袋です。しかしその分価格は最低でも3万円~となかなかの割高感です。
そこで、最低使用温度を0℃~2℃に設定した寝袋も紹介します。寝袋の中に毛布を入れたり、服を多めに着るといった対策をすることで、最低温度2℃の寝袋でも割と眠ることができます。さらに、最低使用温度-6℃の寝袋と比べて、価格は1万円ほど安くなります。
イスカ エア280X
最低温度2度で一番のオススメはイスカエア280Xです。イスカエア450Xと同様最高品質のダウンを使用した寝袋になります。使用されるダウン量が減るため、平均重量が500g台になります。かなり軽いです。収納サイズも-6℃の寝袋と比べると一回り小さくなります。
・最低使用温度 2℃
・収納サイズ ∅14×24cm
・重さ 約570g
・価格 ¥29,000 +税
・ショートサイズ有
イスカ エア300SL
より価格を押さえたい場合は、イスカエア300SLがオススメです。価格は25000台と3万円だすとおつりがくる価格になります。
・最低使用温度 2℃
・収納サイズ ∅14×24cm
・重さ 約590g
・価格 ¥25,000 +税
・ショートサイズ有
ナンガ オーロラライト350DX
・最低使用温度 2℃
・収納サイズ ∅14×24cm
・重さ 約590g
・価格 ¥25,000 +税
・ショートサイズ有
モンベル シームレス ダウンハガー900 #3
・最低使用温度 -1℃
・収納サイズ ∅12×24cm(2.4L)
・重さ 494g(512g)※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
・価格 ¥44,000 +税
・ロングサイズ有
モンベル ダウンハガー800 #3
・最低使用温度 -1℃
・収納サイズ ∅14×28cm(3.8L)
・重さ 573g(595g)※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
・価格 ¥30,000 +税
・ロングサイズ有
最低温度は-6℃のまま価格は押さたい
最低温度は-6℃を保ちつつ、しかし価格は3万円台はちょっとという場合は、軽さへの制限を少し緩めましょう。
イスカダウンプラスポカラX
イスカダウンプラスポカラは価格が税抜きで3万円切りつつも、最低使用温度は-6℃という製品です。重さは1060gと1キロごえになってしまいますが、それでもキャンプメーカから販売されている化繊の寝袋と比べると500g~1キロ程度軽くなります。さらに、収納時の大きさはイスカで一番オススメのイスカエア450Xとそこまで変わりません。
・最低使用温度 -6℃
・収納サイズ ∅17×34cm
・重さ 約1,060g
・価格 ¥27,000 +税
【お得】中国製ブランドの低価格な寝袋もあり
Amazonでアウトドア商品を探していると、「Naturehike」や「ATEPA」といった中国ブランドをオススメされることもあるのではないでしょか。
中国製ブランドは従来では考えられないような低価格のアウトドア製品がたくさん揃っています。しかし、口コミを読むと、品質に問題があることもあるようです。ただ、価格としては手が届きやすいので、とりあえずお試しで購入してみるのもアリです。
日本ブランド以外の懸念点
イスカ、モンベル、ナンガといった登山メーカー寝袋と、Amazonで購入できる低価格の寝袋の違いとしては以下のような点があります。
- 寝袋に使用している中綿のダウンの品質に問題がある場合がある。例えば獣臭が強い。ダウンの暖かさの品質が低いものを使用しているなど
- 生地の防水性が低い
- 足元の寒さ対策の質が低く、寒くて寝にくい
見た目や、収納サイズ、重さなどは同じように見えて、価格も低いとなると、欲しくなりますが、一見わかりにくい部分の品質に問題ありのことがあるようです。その点については価格と相談になりますね。
【低価格】ATEPA ダウン寝袋 2020最新版
「ATEPA」というブランドからも低価格寝袋が販売されています。使用温度の目安が-4℃~1℃と冬であっても使用できる寝袋でありながら、重さは1000gと軽量です。そして価格は税込(10%)で2万円以下と、日本の登山メーカーの商品と比べてもかなりのお手頃価格となっています。
・最低使用温度 -4℃
・収納サイズ ∅18×35cm
・重さ 約1,000g
・価格 ¥15,500(10%税込)
しかし、口コミによると、そこまでひどいダウンの獣臭のようなものはないようですが、無臭ではないようです。そのためファブリーズなどの消臭スプレーでの処置が必要になります。
また、足元の寒さについては、日本の登山メーカーの寝袋よりも品質に難ありのようです。足元の寒さ対策は万全にしましょう。
【参考】車なしキャンプにオススメの寝袋一覧
一覧表を作成したので、寝袋選びの参考にしてください。
車なしキャンプ初心者の場合は?
車なしキャンプをしてみるか悩んでる、まだ車なしキャンプ初心者という方で、上記で紹介したような寝袋を購入するのは難しいという方へ。
キャンプするとなると、揃えていくキャンプ用品は寝袋だけでなく、テントや、バーベキューグリル、寝袋の下に敷くマットなどなど多数あります。
その中で上記で紹介したような寝袋をいきなり購入するのは、なかなかハードルが高いですよね。
そこで車なしキャンプをしたい方にオススメする方法は二つです。
1.寝袋はレンタルする
とりあえず寝袋は購入せずに、レンタル可能なキャンプ場で、寝袋をレンタルしてキャンプを楽しみましょう。
レンタルすることで、実際に寝袋で寝たときの寝心地や、実際の広げた時のサイズ、収納サイズなどを確認することができます。キャンプ場によってレンタルできる寝袋は異なるので、色々なメーカーの寝袋を試せるのも魅力です。
2.安い寝袋を気合で運ぶ
2つ目の方法は、1万円以下の寝袋を購入して、気合で運ぶという方法です。
正直そこまでオススメではありませんが、価格を押さえてキャンプを楽しむことはできます。
本記事を書いているmarumaruは女性ですが、女性一人でも寝袋を二つ運んでキャンプに行くことはできています。
大きな寝袋を圧縮しよう
安いと寝袋のサイズがかなり大きくなるので、コンプレッションバッグという寝袋専用の圧縮袋を使用しましょう。コンプレッションバッグをしようすることで、3分の1ぐらいのサイズにすることが可能です。
詳しくは下記の記事でも解説しています。
イスカのコンプレッションバッグを使用して大きな寝袋を圧縮する方法や、実際に圧縮していく様子を紹介しています。さらにイスカ以外のアウトドアブランドから販売されているコンプレッションバッグもまとめています。
移動距離が少ないキャンプ場に行こう
そして、徒歩での移動距離が少ないキャンプ場を選びましょう。駅からキャンプ場までの距離が一キロだったり、駅からシャトルバスや路線バスを利用できるキャンプ場を選択することで、重い寝袋でも、冬キャンプをすることができます。
自転車で行けるキャンプ場に行こう
どうしても徒歩では無理という方は、自転車でキャンプ場までいくというのも手段として存在します。自転車であれば、自転車にさえパッキングしてしまえば、体で持ち運ぶよりは、楽に運ぶことが可能です。
まとめ
本記事では車なしでも冬にキャンプをしてみたいと考えている方にオススメできる寝袋を紹介しました。車なしキャンプにおいて重要となる軽量かつコンパクトな寝袋のオススメのメーカーは登山メーカーのイスカ、モンベル、ナンガです。
それぞれ老舗メーカーとして独自の技術を多数使用した寝袋です。軽さ、収納のしやすさ、寝心地、温かさなど、車なし冬キャンプを快適に楽しむための寝袋を選ぶことができます。
価格は割高ではありますが、軽量かつコンパクトな寝袋を使えば、車なしでも気軽に冬キャンプを楽しむことができます。ぜひ本記事を参考にベストな寝袋を見つけてくださいね。