在宅勤務の代表的デメリット5選【実体験】

コロナウィルス騒ぎで急に在宅勤務をやることになったが在宅勤務のデメリットを知りたい。在宅勤務をやってみたいけど先に苦労しそうなポイントを知っておきたいという方へ。

この記事では在宅勤務を始めてから約3年経過し今でも継続的に在宅勤務を実践している私が、実際に在宅勤務をしていて私自身が感じるポイントと同じ仕事なのに在宅勤務を選ばない同僚の意見も参考にしつつ、在宅勤務の代表的なデメリットを5つ厳選して解説します。


家事や育児で仕事が中断される

1つ目の在宅勤務のデメリットは家事や育児で仕事が中断されることです。

家の中にもたくさん仕事がある

オフィスで仕事をしていると気付きにくい人もいるかもしれませんが家の中には仕事がたくさんあります。家の中の仕事は大きく分けて家事と育児があります。

家事

日常生活を普通に送るだけでも衣食住にまつわる様々な家事があります。

  • 料理を作る
  • 配膳
  • 後片付け
  • 洗い物
  • 洗濯(洗う)
  • 洗濯もの干し
  • 洗濯物たたみ
  • 掃除
  • ゴミ出し
  • 整理整頓

育児

育児の中にもたくさん仕事があります。いかに全てまとめて書きますが実際にはこれらの仕事は子供の年齢によってくみ亜合で発生することになります。

  • 幼稚園や保育園への送り迎え
  • 習い事の送り迎え
  • 本の読み聞かせ
  • 勉強を教える
  • 一緒に遊ぶ
  • 何かを教える(料理とか)
  • 子供の話を聞く
  • 叱る
  • 子供の今後を考える
  • 遊びを計画する

他にもまだあるかもしれませんが、ここに書いただけでもかなり多いです。そしてこのそれぞれが、時間のコントロールが難しいという特徴を持った仕事です。

家族との物理的距離はグッと近くなる

在宅勤務では家の中のどこかで仕事をすることになります。そうするとオフィスにいるときよりもずっと家族との距離が近くなります。場合によっては部屋さえ同じということもあるかもしれません。物理的に、家族から直接話しかけられやすい環境になるということを意味します。

家の仕事をアサインされる

そのため先ほど紹介した家の中の仕事を一緒にやってほしい、という依頼が来るようになります。もとより、家事や育児は昔は今よりもっと共同体の力やリソースを使ってやっていたものだったので、単独世帯でしかも母親だけとか父親だけでこなすには大変すぎるものだという事情も関係しているでしょう。

オフィスの仕事がある中においても、大切な家族から依頼されるいろんな仕事を邪険に扱うことが正しいと即座に判断できる人はいるでしょうか。いないと思います。もちろんザイタック勤務をしている働き手自身の価値観や人生における優先順もありますが、完全に無視することは相当難しいのではないでしょうか。

マルチタスクスキルが問われる

そのようなわけで、在宅勤務をする場合はオフィスで仕事をするのに比べてマルチタスクを効率よくこなすスキルが求められます。マルチタスクで仕事を進める前提にはそれぞれのタスクに必要なリソースの見積もりができて仕事が組み立てられることが前提です。


気持ちが仕事モードにならない

2つ目の在宅勤務のデメリットは、家にいると気持ちが仕事モードにならないことです。

もう少し正確にいうと仕事モードにならないという人がいる、ということです。私の場合は家でもオフィスでも変わらずに(そしてむしろ仕事内容によっては家の方が効率よく)仕事ができますが、私がこれまでに同僚に聞いた話で結構多いのがこのデメリットです。

オフィスに行かないとどうも気が散るのか気が引き締まらないのか、とにかく私がいろんな人からよく聞くのが「家では仕事ができないんだ」という話です。

物理的に在宅勤務できる環境(部屋や通信機器など)があっても仕事をする気にならないと仕事はできないので、この気持ちはなんとか切り替える必要があります。ただ幸いにも気持ちは少なくとも自分でコントロールできるものだと思うので、在宅勤務するには気持ちをうまくコントロールできるようになりましょう。

同僚に気を使う

3つ目の在宅勤務のデメリットは、同僚に気を使うことです。こちらは私自身が在宅勤務をする中で実際に感じているものです。

日本企業で使われにくい在宅勤務

私がこれまでに働いてきたいくつかの企業で、在宅勤務が実際に社員によく使われていた例は残念ながらあまり多くはありませんでした。在宅勤務制度が使われない原因としては制度がないか、あっても使うための条件がいろいろありすぎて実際に使える人は限られていたり、またはルール上は使えても会社や部署の空気ができる空気じゃない、などいろんなものがあります。

勇気を持って在宅勤務を使う

あまり多くの人が活用していない在宅勤務制度を使うのは、少し勇気が必要です。在宅勤務をはじめとするテレワーク・リモートワークはうまく使うといわゆるワークライフバランスを改善できる素晴らしいものです。それゆえ少し勇気を持って使うことをお勧めします。社会に変化を起こすには、自分自身が変化の一部になるのが一番です。

勇気を出しても在宅勤務は気を使う

先ほど説明した通り、日本企業では本格的に在宅勤務を実際に使っている人が少ないため、実際に活用するにはやはり気を使います。例えばコロナウィルスなどパンデミックが発生して在宅勤務を社会全体が推奨している時でも、オフィスにたくさんの社員が出社しているという状況では、自分はオフィスに行かず在宅勤務をするというのはやはり気を使うものです。これが在宅勤務をする上での3つ目のデメリットです。

仕事に使う設備や道具が足りない

4つ目に紹介する在宅勤務のデメリットは、仕事に使う設備や道具が足りない場合があることです。

仕事を快適に生産性高く行い、ビジネス上のアウトプットを出すためには必要なものはいろいろあります。オフィスは仕事をするために設計された空間であり、仕事をするために必要なものは一通り揃えてあることでしょう。消耗品については無くなったら補充するという運用もされていることでしょう。

在宅勤務の時こそ生産性を高める環境を整える必要あり

在宅勤務をする上では、生産性をいかに上げるかということが重要な課題の一つです。先ほど紹介した3つ目の課題「同僚に気を使う」にも関係しますが、オフィスでないと仕事ができないと考えるひとも多い中で在宅勤務を決行するためには生産性が在宅勤務が原因で落ちているという印象をもたれないようにすることは結構大切です。働く時に使う設備が原因で生産性が下がらないようにすることが在宅勤務ではまず大切なことだと考えます。

オフィスにあって家にないもの

在宅勤務では、仕事をする場所が家になるのでオフィスにあっても家にはないものというのが出てきてしまいます。在宅勤務時必要だけど、家に無いまたは足りなくなる可能性があるものをいくつか挙げてみます。

パソコン周辺機器

  • モニター:デスクワークでは細かい文字を読んだりデザインのディテールを確認したりします。そのためある程度大きさのあるモニターが欠かせません。家で作業をする場合にノートPCだけだと姿勢も悪くなり疲れが倍増してしまいます。私の場合は大型テレビとHDMIケーブルをつないでモニターとして使っています。
  • ルーター:通信環境も重要です。できるだけオフィスと同等以上の通信環境を実現しましょう。ポイントは通信速度と通信量制限です。通信速度が遅いと資料のアップロードやダウンロードもいちいち遅くなりますし、zoomなどのリモート会議ツールも途端に使い勝手が悪くなります。私の場合は自宅に光回線を引いておりそちらを使って通信するため通信量制限もなくオフィスより快適な通信環境を実現しています。
  • ヘッドセット:主にリモート会議や同僚との遠隔での電話のために、ヘッドセットは必要です。在宅勤務の課題の一つは同僚とのコミュニケーションですが、お互いの声を明確に聞き取ることができればその課題に対して一石を投じられます。

紙関連のもの

紙関連で家で無いまたは足りないものは以下のようなものがあります。

  • 用紙
  • プリンタ
  • ホチキス
  • 製本のための道具
  • 法人印

業務のデジタル化はいろんな企業にとっての課題であり、いまだにデジタル化をしておらず紙とハンコでしか進まない仕事があります。そもそも日本の法律によって紙を保管しなければいけないとか印鑑を押さなければいけないとかいうルールがある場合もそうですし、そうでなくても紙でやる業務がいろんな事情によって残っていることもあるでしょう。

上記のような事情もありオフィスには紙とその周辺のものがあると思いますが、家にはそれらのものは基本的に無いでしょう。プリンタや紙を置いている家庭もありますがそれでも仕事でもし使った場合は印刷のスピード・品質が追いつかないでしょうしトナー代がかかりすぎます。

家からではアクセスできない情報

家からではアクセスできない情報も、オフィスにあって家には無いものです。代表的なものには以下のようなものがあります。

  • 顧客情報
  • 機密情報
  • デジタル化されていない紙資料

これらの情報が家から見られない背景には、情報セキュリティの問題とITインフラ整備の問題が横たわっています。

意外と長時間労働の危険あり

5つ目に紹介する在宅勤務のデメリットは、意外と在宅勤務は油断をすると長時間労働になる危険があることです。

とても快適な家での仕事

先ほど、私は家ではオフィス以上に快適な環境を整えていてそのことが生産性に関わる重要なことだと説明しました。

私の場合は家の中でオフィスより大きくて目に優しいモニタを用意し自分の体格にあった椅子と広いデスクを用意し通信環境もオフィスより断然いいです。

快適なので長く働けてしまう

このように在宅勤務の快適性を高めると、長い時間作業をしてもオフィスでやるよりもストレスなく仕事をすることができます。勤務時間が気にならなくなり、作業系の仕事や考え事系の仕事をしている時に長くやりすぎてしまうことがあります。これが在宅勤務で意外と長時間労働の危険がある理由です。私も実際に何度も経験があります。

まとめ

この記事では、在宅勤務のデメリットについて私自身の体験談も交えながらデメリットを5つ厳選して解説しました。

今回紹介したように在宅勤務はいくつかのデメリットがありますが、家族や友人との二度と戻らない時間や自分の人生におけるその他の大切な活動とのバランスを取りやすくなる素晴らしいものです。ぜひ在宅勤務のデメリットを克服し積極的に活用しましょう。